第30章 癒されたい※へし切長谷部R18
手のひら全体で鎖骨周りを軽く押しながら、肩から二の腕までぐっぐっと流すようにマッサージされる。
なんだろこれ。
長谷部の手の温かさと、適度な力加減が合わさって気持ちよすぎる。
「主、どうですか?気持ちいいでしょう?」
「んっ、それ、気持ちいいっ」
長谷部は私の返事に気を良くしたのか、ふっと笑ったようだった。
「では、これはいかがですか?」
すっと肩をなぞられたかと思うと、胸の丸みに温かいものが包み込むようにあてられる。
それが長谷部の手のひらだと気づいた時には、もう遅い。
彼はやわやわと胸を揉みしだき、指先で先端をくにくにと弄びはじめた。
「あ……っ、やっ、長谷部……っ」
優しく、淫らな手つきで長谷部のいいように胸を揉まれれば、なんとも言えない愉悦が体を駆ける。
気持ちが良い。
確かにそうだけど。
私が言った気持ち良いは、こういうことじゃない。
だって、触られるたびにじんじんと、お腹の奥が疼いてしまうんだもの。
気持ちよさに体をよじらせていると、目元の手ぬぐいがズレ落ちる。
うっすら目を開けると、熱っぽい視線で見下ろしている長谷部と目があった。
「ん、……あ、長谷部……や、だめっ」
「……こんなに、貴女の体は熱くなってきているというのに?こうされるのを望んでいたのではないのですか?」
自分でも、長谷部の手によって体が熱く高まってきているのを感じていた。
けど、最初からこういうことを期待していたわけじゃない。
私がお願いしたのは、こういうのじゃなくって。
「主、言ってください。気持ちいいのでしょう?先程からずっと、可愛らしい声がでていますものね」
「…………っ」
声を抑えようと唇を噛み締めても、勝手に漏れ出てしまっていた。
けど、違うの。
ただ、純粋にマッサージをされながら寝たかっただけなの。
そう言おうとしたら、長谷部の手が体をなぞるように滑っていった。
指先は下腹部、そして腿の内側へと進んでいく。
そのままためらいもなく脚の間に片手を入れると、長谷部の指先が下着越しに秘部に触れた。
「ひぁ……っ、んんっ」
そこ触られると、体の力が抜けちゃう。
びくんと体が大きく仰け反ると、長谷部はふっと嬉しそうに笑った。