第29章 沖田総司の脇差 零章※へし切長谷部

長谷部は自分の体を押し付けるようにして、私の体を壁に押し付けた。

「霧雨……っ」

顔を上げれば、そこにはさっきまでと違う表情をしている長谷部がいた。
男の目だ。
狙いを定めた時のような、強い意思を孕んだ目。
その目を見て、どきんとする。
やっぱり私、長谷部の顔が好みだ。
そんなことを思っていると、長谷部の顔が私の胸元に伏せられる。

「あ……っ、長谷部っ」

赤く、ぷっくりと尖らせた胸の先端に、長谷部の唇が触れようとしている。
その光景に、体の奥から何かがが湧き出てくるのを感じた。
そしてまた、脚の間がジンと疼く。

「あぁ……っ！」

ぞくぞくっと、気持ち良さが体を一気に駆けていく。
ちゅっと先端に唇が寄せられたかと思えば、胸の頂きに長谷部の舌が絡みついた。

くりくりと舌で弄られたり、唇で優しく喰まれてはちゅうっと吸われながら、もう片方の胸をやわやわと揉みしだかれる。

「あ、んっ……あ……ぁ……っ」

長谷部の舌や唇、手で丹念に乳房を愛撫され、声が勝手に出てしまうほど、彼から与えられる刺激に感じてしまっていた。

触れられるって、こんなにも気持ちがいいんだ。
もっと、もっと触れて。
いっぱい、気持ちよくなりたい

「もっと触れたい。霧雨に……もっと」

もう片方の乳房を揉んでいた手が、下へとおりていった。
肌をつうっとなぞるように移動していく手が太腿に触れる。