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ショートなR18妄想【刀剣乱舞】

第29章 沖田総司の脇差 零章※へし切長谷部


主の部屋を出た私は、長谷部に言われるがまま、ひとまず大広間へと向かっていた。
途中で他の刀剣男士に会うかなと思ったけど、そんなこともなく、ひたすら廊下を歩く。

前を歩く長谷部は今は黙ったままで、何か話してくれないかな、こっち向かないかな。
また、長谷部の顔がみたいな。
そんなことをぼんやりと考えていた。

「それで霧雨……一応聞いておくが、さっきから懐に何を忍ばせているんだ?」

「……え?」

私の前を歩いていた長谷部は、ピタリと止まると急に振り返った。
長谷部が不思議そうな顔でこっちを見てきて、ハッと我に返る。
ごめん、今何て言ったのかな?
そう問いかけようとしたら、長谷部は正面から私の胸元目掛けて手を伸ばしてきた。

「それは、なんだと聞いているんだ」

「ひゃあっ!?」

想像を超えた出来事に、言葉を失った。
何故か、長谷部が私の胸を掴んでる。
掴むだけじゃない。
ぐいぐい手のひらで押したり、また掴んではぐにぐにと揉んだり。
な、なんで?

「な……っ!?なんだこの感触はっ」

人の胸を触っておきながら、なんだとは、なんなんだろう。
全く、初めて胸に触ったわけでもなかろうに。
ん?初めて……?

「や、ちょっと長谷部……」

もしかして長谷部、気付いてないの?
私が、刀剣女士ってことに。

相変わらず長谷部はぐにぐにと私の胸を掴み、訝しげな表情をしていた。
どうやら、自分が女の乳房を揉んでいるとは微塵も思ってないみたいだ。

「長谷部……、ちょっともう……っ」

いい加減、手を離してほしい。
そう言おうとした瞬間、幾度かの胸への刺激のせいか、何かが体を走った。

「あ……っ!」

なんだろう。
ぴりっと電流みたいなものが、体を走り抜けたような。
おかげで、なんか変な声が出ちゃったよ。
恥ずかしい。
けど……。

「霧雨……っ!?まさかお前……」

私の声は、長谷部に刀剣女士だと気付かせるきっかけになったみたいだった。
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