第28章 無知な審神者は近侍に一服盛られる※一期一振R18
一期一振が退室してから一刻後、桜は身体の違和感を覚えた。
体が熱く、喉が乾く。
一期一振がいれてくれたお茶をすっかり飲み干していた桜は水差しに手を伸ばすと、湯のみに注いだ。
「一期一振の言う通り、でしたね……風邪でしょうか……」
きっと熱があるのだろう。
桜は湯のみを口に運ぼうとするが、湯のみは手からこぼれ落ち、ガチャンと音を立てて卓の上を転がる。
「あ……っ書類がっ」
卓に広げてあった書類は水浸しになり、桜は慌てて片付けようと手を伸ばした。
水に濡れた書類を布巾で拭い、卓の上を片付ける。
けれど、動けば動くほど、手の先から力が抜けていくようだ。
「おかしい……ですね。熱くて、どきどきしてきました」
何もしていないのに、鼓動が早くなっていく。
そして、下腹部が熱くてじんじんする。
桜はふらふらと布団に歩いていくと、くたりとうつ伏せに横たわってしまった。
「ん……っ」
横たわったことで、肩に掛けられていた一期一振の上掛けがずり落ちる。
桜の横に落ちた上掛けから、ほのかに香る彼の残り香。
ほっとする香り。
まるで、一期一振がすぐそばにいるような。
そして、彼に抱きしめられているような。
そう考えてしまった瞬間、鼓動はより早くなり、下腹部がじわっと熱くなる。
「あ……一期一振さ、ん……っ」
気付けば、桜の右手は彼女の下腹部へと伸びていた。
さっきからじんじんと疼いていた秘部を、下着越しに触れる。