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ショートなR18妄想【刀剣乱舞】

第23章 憧れの先生※一期一振R18


「桜?3年B組の桜……さん?」

本屋の出口まで、あと数歩のところだったのに。
いつもは、何事もなく家に帰れるのに。

背後から、声を掛けられた。
この声の掛け方、明らかに相手は私を知っている。
せっかく、遠い本屋に来たというのに。

ゆっくりと振り返ると、その相手を見て目を疑いたくなった。
声を掛けられたのにも驚いたが、これには心底驚かされた。

「…………一期先生」

まさか、こんなところで一期先生に会えるとは、夢にも思わなかった。

「やっぱり、桜でしたね。ここで会うとは驚きました」

私も驚いたよ、心底。
それに、出来れば違うところで会いたかったよ、先生。

「そう、ですね……」

「最初見かけた時、あれ?って思ったのですよ。だって……」

え、最初?
最初ってどこだろう。

しかも、「あれ?」って何。
何に「あれ?」なの。

一期先生の言葉に、思わず焦る。
けど、表情に出すわけにはいかない。

どうしよう、もしや見られた?
一期先生にそっくりな絵の、エッチな小説買ってるとこ見られた!?

もし見られていたら、私の人生……終わった。

「私服の桜が大人っぽいので、一目ではわかりませんでした」

「…………え?」

大人っぽい。
え、嘘。褒められた?
大人っぽいって、褒め言葉?

いやいや、そうじゃない。
先生の言う「あれ?」は私の私服のことだった。
よ、よかった。

「そういえば、桜の自宅はここから何駅も先ではなかったでしたか?」

そこ、気付いちゃったか。
一期先生が私の最寄駅知っていることにも驚きだけど。

「えっと……ここの本屋さん、参考書などの種類が豊富なので……」

よし、我ながら良い言い訳だ。
それに、嘘ではない。
大きな本屋だから、参考書の種類はとにかく充実している。
ティーンズラブ小説の陳列数も多いし。

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