第23章 憧れの先生※一期一振R18
「いらっしゃいませ」
本屋に入ったら、まずは横目でレジの店員さんの性別を確認。
レジにいるのは女性三人に、男性一人。
よし、高確率で女性店員さんにお会計してもらえる。
まず、一つ目の問題はクリア。
本屋の奥へと進み、参考書がある棚を探すふりをして、ティーンズラブ小説が陳列してある棚を横目で確認。
平積みされている新刊は全部で五冊。
後宮ロマンスが一種に、オフィスラブ二種、あとは……。
一番好きなのは、学園もの。
ちょっと通りすがりに見ただけじゃ、全部の新刊は確認出来なかった。
だけど、焦りは禁物。
まずは参考書を何冊か見てから、また通りすがりに確認すればいい。
落ち着いて、落ち着いて。
参考書の棚に着くと、何冊か手に取って中身を確認する。
ついでに問題集の一冊くらいは買っておこう。
何冊か問題集も確認して、相性の良さそうなものを手に取ると、再びお目当ての棚の前を通る。
今度こそ、学園もの新刊を確認しなくては。
慎重に、慎重に。
そうだ、時間を確認するふりをして、立ち止まるのもいいかもしれない。
そっと、左手の腕時計を横目で見ながら立ち止まる。
私の視線は、平積みになった新刊へ。
学園もの新刊は、二種類あることを確認。
次は、どちらにするか瞬時に判断しなければならない。
判断基準は、挿絵と……。
そこまで考えがよぎった瞬間、視界に入ったそれに、私は思わず目を見開いてしまった。