第18章 誕生日ケーキ※鶴丸国永R18
「それで、何を作る気だ?」
「ふふーん!パンケーキを作ります!」
こんな遅くに、寝間着姿で威張って言うことじゃないけどね。
「では、私はふわっふわパンケーキを作るので、鶴丸には生クリームを泡立てる任務を与えます!」
生クリーム泡立てるの、結構腕がしんどいからね。
「よし、任せておけっ!で、どうやるんだ?」
「まずはボールに生クリームと砂糖を入れて、混ぜる。それだけ!」
「おっ、簡単そうだな。先陣切って生クリームを泡立てるぜ」
ごめーん鶴丸。
それがなかなか難しいのだよ。ふふん。
鶴丸は得意げな顔をして、生クリームを混ぜ始めた。
では、私も始めるかな。
「卵を割って、まぜてー、牛乳を入れてー、ふんふん、ふんふふんふん」
ホイッパーでカシャカシャと音を立てながら混ぜる。
生クリームじゃないから、そんなに混ぜ混ぜしなくても平気。
「小麦粉を入れて……そういえばさとうもぽんっといれてーっと」
横目でチラリと鶴丸の方を見ると、やはり苦戦していた。
「……鶴丸、出来そう?」
「いやいや、結果を聞くのはまだ早い。まだまだ、混ぜる必要があるんでな」
ごめん、泡立て器があれば早いのだけどね。
今度お給料入ったら、買ってあげよう。
燭台切が喜びそうだわ。
「じゃあ、焼いちゃおーっと」
フライパンを熱して、バターを溶かす。
うーん、バターの良い匂いだわ。
フライパンが温まったら、一度濡れ布巾の上に置いて、少し冷ます。
「もう一度火にかけたら、生地を入れてーっと」
ジュワっと音がし、またいい香りが辺りに広がる。
ひとまず、片面が焼けるまで待たないとね。