第17章 保健室の先生※加州清光R18
どうしよう。
ドキドキと心臓の音がうるさい。
お願いさから鎮まってと思っていると、シャッとカーテンが開く音がした。
「えっと……2年B組の桜さん?具合はどう?今、2限目が始まったところだけど」
もうだめだ。どうしよう。
そのいち、寝たふりをする。
そのに、そのに……思い浮かばない。
その間も、心臓が爆発しそうなくらいドキドキと煩い。
もう、この音聞こえているんじゃないかってくらい。
「……桜さん?」
もう、仕方ない。
観念して布団から起き上がるが、勢いをつけすぎたせいで、飛び起きたみたいになってしまった。
恥ずかしい。
彼と向かい合ってしまい、バッチリと目が合う。
「だ、大丈夫です。もう、良くなりました」
やっぱり、彼だった。
あの日まで、毎朝会えるのを楽しみにしていた、憧れの彼。
思わず彼に電車でされたことを思い出し、顔が熱くなる。
私は恥ずかしくて、俯いた。