第7章 迎え
バージルにダンテの部屋を聞き、そこに向かう。
階段を上がって言われた通りの場所に向かうと、ひときわ荒れたようなドアがあった。
何か張り紙でもはがしたのか、破いた紙があちこちにくっついている。
ドアの前に立ってひと呼吸置いて。
中でダンテが寝ているのかと思うと、意味もなく緊張してくる。
昨日の告白が蘇ってきて更に緊張が高まるのを、なんとか抑えた。
───コンコン
「朝食できてますよー。起きてくださーい」
……………
反応なし。
念のためもう一度ドアを叩く。
───コンコン
「ダンテ? です、起きてくださいー」
……………
やっぱり反応なし。
はためらったが、バージルに「起きなかったら部屋に入っていい」と言われていたのでドアノブに手をかけた。
「開けますよー」
開く。
「お邪魔します…」
おそるおそるドアの隙間から顔を出し、中の様子を伺う。
朝日が差し込む部屋。
窓のすぐそばにベッドがあり、そこにダンテの体と銀髪が見えた。
一歩ずつ慎重に入る。
家具は少なく、クローゼットと、ベッドの隣に小さな棚がひとつ。その上に2丁の銃が置いてあった。
服や雑誌が乱雑に床に散らばっていて、踏まないよう気をつけながら近づく。
こちら側を向いているダンテの顔を覗き込んでみた。
───ふふ。寝顔かわいい。
まるで子供のように目を閉じ、規則正しい寝息を立てている。