第3章 洋服を買いに
服屋への道のり。
ダンテとバージルは時折悪魔を倒しながら、順調に歩みを進めていた。
「やー……いいね! こういうのも」
『こういうの』がどういうのか、二人は身をもって知っていた。
「その分じゃ、お前も気になってんだろ? の事」
「………」
「じゃなきゃお前、あんな微笑み見せねーもんな」
どうやら、家を出る時の顔を見られていたらしい。
バージルは眉をひそめる。
「…お前には負ける気がしない」
「そりゃこっちのセリフだぜ。は俺がもらう」
またもや睨み合いを始める二人。無言で互いに圧力をかける。
二人はしばらく歩きながら睨み合っていたが…
「……ま、とりあえず今は服買ってやろうぜ。かわいいの為によ」
「同感だ」
いつの間にかたどり着いた服屋に、足を踏み入れた。
「ぜってぇこっちがいいって!」
「貴様は馬鹿か。こちらの方が合っているに決まっているだろう」
「んなびらびらの服着せられるか! こっちだっつの。おいねーちゃん。これくれ」
「そっちこそ何だその趣味の悪い服は。おい。そんなものではなくこちらをくれ」
服屋では、ダンテとバージルが喧々諤々の言い争いをしていた。
はそれを知る由もない。