第2章 先生と生徒#side櫻井先生
「4月の入学式から…
数日経った日だったかな…」
忘れもしない
満開の桜が咲き乱れて… ピンク色のトンネルを
遅刻ギリギリのオレは、必死で走り抜けてた
すると、
突然の風に、
持っていたプリントが飛ばされて…
ふわふわ舞う紙切れの先に…
君がいた…
それを拾うと、
ニッコリ…笑って、 差し出してくれた
こんな出会い、
少女漫画かって…
自分で笑えたよ
だけど、ピンク色の景色の中…
長い黒髪の彼女が、
夢みたいに、
儚くて…綺麗で…
一瞬で、恋をした
すぐに彼女が、
制服姿だったって気づいて…
でも、動き出した気持ちは…
自分でも、
止められなかったんだよね
一目惚れなんて、絶対に有り得ないって思ってたのにな