第11章 同級生の恋 #side 智
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「ホントに誰も来ねーの?」
「大丈夫!松本先生、
さっき出てったもん。職員会議だって!」
「ん~でもさぁ…まずくねぇ?」
なかなか気乗りしないオレを無視して…
彼女はシャツのボタンを外してく。
「今日はさ、ちょっと」
彼女の手首を掴んで動きを止めた。
「智?あ…着たままのが安全だね」
「違っ、そーゆう意味じゃなくってさ」
彼女は、オレの言葉なんてお構いなしで、ベッドに押し倒してきた。
「だからさ、
ちょっと話あんだけど」
「なに?…シタイコトあるの?いいよ?」
「いや…ぁっ、…ちょ」
何かさ。ふたりでいる時はヤってばっかじゃん。
始めは体育倉庫
音楽室に美術室
人目の少ない場所選んでさ…
最近じゃ慣れてきちゃって、あえて人が来そうな場所選んでる。
その方が、"イイ"らしい。
松本先生だって、いつ戻ってくんのかわかんねえし。
「ね…?あんまり気持ち良くない?」
オレの足元にしゃがみ込んだ彼女は、
…咥えたまんま、上目で見つめて話し続ける。
「…ぁっ…んっ」
確かにスゲー気持ちいいけどさ。
気持ちが集中してないせいか…なかなか、ね。
「もぅ…さ、止めよ」
シタイコト…
君は、セックスしたいだけ?スリルを味わいたいだけ?
そしてそれは、
オレだからシタイのか。
ヤレるなら…誰でもいいのか。
もう、卒業だよ?
そろそろオレら
ハッキリさせるべきだよね。
それをオレは、
"ハッキリシタイ"