第2章 新しい教室、改めて新たな出会い
お風呂から出た後、部屋に戻り、タオルで髪を拭いていた。
その途中...机にあるスマホからブーッと音がした。
それは着信の音だった。
開いてみると学秀からだったのでタップして耳に携帯をあてる。
「もしもし?どうしたの?」
いつもと同じ、落ち着いた声で何も変わりないが普段聞く時より少しだけ低い声。
何故かわからないがドキッとしてしまう。
『別に...暇だったからかけただけだ』
だんだん収まっていく胸の鼓動を感じながら、私は暇つぶしの存在なのか、と心の中で突っ込む。
一体何がしたいのか。
「私はそんなに暇じゃないんだけどね...」
そんなことを言いながらも実は嬉しかったりするのかもしれない。
"暇だったから"と言われても、ショックだとはしても腹立ちはしなかった。
「で、どうしたの?」
『そういえば、赤羽が来たそうだな。停学明けで』
「あー...うん。なんか...席隣で、小テストとか見えるんだけどすごい合ってるんだよ。」
私がそれを言った途端、突然黙り込んでしまった。何かまずいことでも言ってしまったかと考え込んでしまう。
「ご、ごめん‥‥!嫌だった?」
『...っ..いや、隣なんだな』
(なんで隣なことに驚いてるの?)
そうか、意外だったからかな?
クラスの転入とかだと、空いている一番後ろの席になることはよくある事なのに。
たまたま空いてた席の隣がカルマさんだっただけじゃないのか?
「えー別に普通なんじゃない?あっなんか意外だったとか!?」
『そんなんじゃない。驚いてもない。なんとなく言っただけだ』