第5章 募る想い
結局学秀に贈るものは少し迷った末、ストラップではなくハンカチにすることにした。
何故ストラップにしなかったかというと、学秀の好きなものが何かわからなかったからだ。
これは我儘かもしれないけれど、やっぱり折角あげたのだから使ってほしい。
ハンカチだってデザインは関係あるかもしれないが、大抵は暗い色にしておけばそんなにおかしい物でもないだろう。
次に会うのが楽しみだ。
「花日ー買えた?」
「あっうん!」
何処からかした声の方を見ると、カエデがいた。
そういえば私がさっきまで贈り物を考えている最中、カエデがいなかった気がする。どこか他の店に行ってたのかもしれない。
「えへへー!実はね、抹茶パフェ食べに行ってたんだ!」
何気なく返事をしようとしたときに浮かんで来たこと。
(あれ...!?さっきも抹茶わらび餅食べてなかったっけ?)
不思議に思い先ほども食べていなかったかと聞くと、カエデは元気に「そうだよー!」と返事をする。
「え、ええ!?」
「で、でも神崎さんや奥田さんだって食べてたし...まあ気にしない気にしない!」
やっぱり、カエデはスイーツがとても好きなんだろう。苦笑いしながらそう思った。
それからカエデと話していると他の皆が来て、次の観光スポットへ行くことになった。
次は殺せんせーと回る予定の場所。
暗殺ポイントだ。