第2章 新しい教室、改めて新たな出会い
「カルマくん、帰って来たんだ」
渚の言葉を聞きながらも、微笑むカルマさんを私は見ていた。
「へーあれが噂の殺せんせー?」
そう言いながらカルマは自分の方を見る皆に気にせず、殺せんせーのすぐ近くへ歩いていく。
「すっげ、ほんとにタコみたいだ」
「赤羽 カルマ君、ですね?今日から停学明けと聞いていましたが...」
顔をバツの顔に変えて示す殺せんせー。
「初日から遅刻はいけませんねぇ」
「あはは...生活のリズム戻んなくて。下の名前で気安く呼んでよ。とりあえず、よろしく、先生」
と会話を交わしながら先生に向かって手を差し出す。
手の方に意識が向けられて殺せんせーも差し出したところを見た時...
なんだろうか。
何かが破壊されたような音がした。
それが目線の先から聞こえたと同時に、殺せんせーの触手に異変があったのを理解する。
(握ったから...だよね)
そう理解してるうちに、カルマさんはいつの間にか持ってたいちごオレを放り投げ、どこから出て来たのかナイフを出す。
殺せんせーを狙ったみたいだが避けられてしまったみたいだ。
「へぇ、ほんとに速いし...ほんとに効くんだ、このナイフ。」
そういうカルマさんのことを考える。
手を見ると、ナイフが細かく切られて小さく貼り付けられていた。
そんなこと、誰も思いつかなかったことだった。
少し前に聞いた。
まだ誰も銃弾やナイフをあてられていないと。
つまり・・・
初めてかもしれない。
ターゲットにダメージを与えられた人は...。