第2章 新しい教室、改めて新たな出会い
何が、と答えると少しきまずそうにしている渚。
様子から見て察した。
(大丈夫なのに)
「なんでー?私嬉しいよ。楽しそうだもの!」
「そっか」
そう言って、渚は微笑んだ。
やっぱり渚といると落ち着く。
ここで私は、気になっていたことを聞いてみた。
「私の席の隣って、誰もいないようだけど予備とか?」
あーここね、と渚は隣の席の方に視線を移す。
「ほら、僕とこの間帰った時に道端で話しかけられた‥」
「カルマさん?」
「そうそう」
渚の言うことを聞いて思い出した。
そうか、カルマさんって今停学中なんだっけ。
だからなのか、とようやくわかった。
「いつ来るって言ってたっけ?」
「んーたしかもうすぐ来るって最近聞いたけど...」
なんか...ちょっと会いたくないと思ってしまう。
あんな会話をした後だからか。
そんなことを話していると、髪を左右に結んでいる可愛い女の子がにこっと笑顔で私たちの方へ来た。
「初めまして!私、茅野カエデって言うの。よろしくね!花日って呼んでもいいかな?」
「うん!じゃあ私もカエデって呼ばせてもらうね!」
「もちろん。あっ渚から聞いたよ。幼馴染なんだよね?」
カエデは渚の方に視線を向けると、私の方にも向けた。
「そうなんだ。家が近いし、昔から仲良くしてて。」
「そっか!」
話してることは普通だけれど、裏のない平和な会話。
A組の頃にはなかったものが、今日初めてE組に来たけれどもう見つかった気がした。