• テキストサイズ

【暗殺教室】恋をする瞬間をあなたに

第4章 〈番外編〉君と過ごす1日





「‥‥え?乗るの?これに?」


「嫌?」



今見上げているのはこの遊園地で最も有名な、ジェットコースター。テレビでも紹介されていたような所で「絶叫」をコンセプトにしている。

普通なら有名だったら乗ってみたいと思うのかもしれない。だが、私は苦手だ。

正直乗るのは気が進まない。



「私ここで待ってるよ!苦手なの」


「ふーん...苦手なんだ」



がっかりさせちゃったかな。
でも、人の好き嫌いはそれぞれだと思う。

業さんならわかってくれると思った。が、それは甘かったのだ。



「じゃあ克服しよ!」



と言いジェットコースターに乗れる順番の列に私を引っ張り歩き出す。
克服って‥‥普通はここで「じゃあしょうがない」じゃないのだろうか。



「えぇー!?無理だって!」


「んー聞こえないなぁ」



業さんって‥‥ドSかもしれない。
悪戯に笑っている所を見る限り、相当だ。


ーーその後。

私が怖がっている間にも、どんどん列は進んでいき。自分の意思は無関係に乗せられ、私は今ジェットコースターが坂を登っているところにいる。


(本当に無理だって!)


そう思っている間にも頂上へ確実に昇っている。隣の自分を乗せた張本人を見ると、なんでもなさそうな顔をしている。

その視線に気づいた業さんはこっちを向くと、



「花日ちゃん、もうすぐだね〜」



と私の焦りとは違い呑気に言う。






/ 118ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp