第7章 ぷろぽーずはまだ?
秀吉(ついにこの日が来たのか・・・。三成からあの話を聞いた時は驚いたが・・・)
秀吉は1人で安土城の廊下を歩きながら感慨深げに浸っていた。
その頃三成は・・・
「毎度ありがとうございましたー。」
とあるお店に来ていた。
今日の日の為にこれから会うその人の為にと作ってもらった物を懐にしまい、御殿へと戻る
(ようやくあなたにお伝え出来るのですね…。)
秀吉に歌恋と付き合っていると話すともちろん賛成はしてくれたが、これからの道のりは決して優しいものでは無いと。
歌恋は織田家縁の姫と言うことになっている。もちろん500年後の世界から来たことは武将達と信長だけの知ること。
「信長様の大切にしている歌恋と付き合う事はそれだけの覚悟が必要だぞ、三成」
その事を信長に報告しに行くと、信長からは一年間二人でどうしていきたいか、三成は武将としてさらに武功を挙げることを条件に付き合うことを許された。
会うのは安土城の裏庭か御殿の近くまで。
秀吉からは条件が厳しかったが、安土城の裏庭なら普段は誰もこない場所。
夜は星が綺麗に見えるから二人にはぴったりの場所だった。
裏庭でよく星を見たり、本を読んだりと二人にとっては秘密基地のような場所となり、甘い時間を過ごしていた。
三成は御殿へ戻り、秀吉のいる部屋へ向かった。
「秀吉様おられますか?」
「おう、三成か。」
「秀吉様、本日約束の一年になります。まだまだ未熟者ですが、歌恋様との事をお許し頂きにこれから城へ行きます。」
「そうか・・・。この一年お前は本当によくやったと思う。きっと御館様もそこは認めてくださるだろう。」
「はい。」
(歌恋を必ず幸せにするんだぞ・・・。俺達の分までな。)
複雑な心境の秀吉を他所に、三成はすぐに城へ向かった。