第5章 短冊に込めた願い~政宗編~
夜。子ども達を寝かしつけて政宗の仕事部屋へいき、おむすびとお茶を差し入れに持っていく。
「政宗?おむすび持ってきたよ!」
「おっ?今日は歌恋のおむすびか!こりゃ日ノ本一のおむすびだな。」
「もぅ・・・大袈裟だよー」
結婚して5年。今でもこうやって政宗は大事にしてくれ
心からこの人と結婚してよかったと思っていた。
「今年の七夕は賑やかになりそうだね!」
「あぁ、そうだな!あいつらも来るとなったら、結唯は喜ぶだろうな!」
「結唯だけじゃなくて信長様もじゃない?ふふっ」
そう、信長は結唯にメロメロで、誕生日には豪華な箪笥やら着物などを贈り、青葉城に来た時には仙台の城下町で好きなものを買い与えるなどじじ馬鹿ぶりを発揮していた・・・。
「ねぇ、結唯の今年のお願い見た?」
ふと歌恋が、話を変える。
「いや、結唯に見せろと言ったら『七夕さまお願い叶えてくれなくなっちゃうもん!』て言って見せてくれなかったんだよな・・・」
ちょっと寂しそうな政宗。
「歌恋は見たのか・・・?」
「うん…、」
「なんて書いてあったんだ?」
「それがね・・・」
『いもうとをください』って。」