第5章 短冊に込めた願い~政宗編~
ささの葉さらら のきばにゆれる
おほしさま きらきら
きんぎんすなご
ごしきのたんざく わたしがかいた
おほしさまきらきら
そらからみてる
毎年この時期になると娘に聞かせてあげている。
現代にいた時、子どもの頃祖父母の家で良く歌って貰ってた。
だから子どもが出来たら私も歌ってあげたいと思ってお腹にいる時から七夕のうたはうたってあげたいた。
『おかあさま!このかざりゆいがつける!』
―ここは仙台青葉城。
5年ほど前に政宗と夫婦になり、すぐに娘が生まれた。
名は【結唯】(ゆい)
私と政宗を結び付けてくれた事、人との繋がりを結びつける“結”
唯一無二の“唯”
この時代に絶対なんてない。
いつ政宗がまた、戦に行くかわからない時代。
だからこそ人の繋がりを大事にして欲しいと思い名付けた。
そして、去年の七夕に息子が生まれた。
名は【宗唯】(むねただ)
伊達家は代々それぞれの字を1字ずつ取って名前を付けているのを昔仙台にある伊達政宗記念館で見た事があり、娘の字と政宗の字を一文字ずつとって名前を付けた、
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
「おっ?飾り付けやっているのか~」
「どれどれ、お父様も飾り付け手伝うぞ!」
「わぁ!お父様ー!結唯、一番上にこれ付けたい!」
「そうか~、それ、どうだ!」
政宗が結唯を抱き上げる
結唯は嬉しそうに一番上に自分で作った飾を掛けていき、母に目を輝かせて知らせる。
「やったぁ!見て~お母様~!届いたよ!」
「本当だね!結唯、お母様より高くなったね!」
「どうだ!結唯!」
「わぁー!」
政宗が結唯を肩車し、行ったり来たりをし、結唯も政宗も楽しそうにしている。
「宗唯~、ほらこれ笹の葉だよー。見てごらん?綺麗だね~。」
「んー!」
七夕で一歳になる息子は笹に飾られた七夕飾を興味津々で見ていた。