第20章 いつまで貴方のお側で~ランスロットBD~
それからすこしして……
「ランスロット様いきましょう!」
私服に着替えたランスロットの腕に自分の腕を絡ませ、車に2人で乗った。
「運転手はどうした?」
「今日は私に運転させて下さい。」
「何故に?」
「今日はランスロット様とゆっくり話をしながらいきたいので……ダメ・・・でしょうか?」
「いや、ならば俺が運転する。」
「えっ?!それじゃ、ランスロット様が・・・」
そんな2人のやり取りをエドガー、ヨナ、カイルが玄関ホールに繋がる部屋のドアを少し開けて見守っていた。
「ふふ、相変わらずの仲良しぶりですね。」
「ランスロット様が運転だなんて……あぁー俺が今すぐにでも……」
「ダメですよ。ヨナさん?、今日は2人だけで過ごさせてあげるって言い出したのはヨナさんですよ?」
「分かってるさ、あの二人結婚したというのに全然二人の時間をとろうとしないからね。」
「まぁあの二人が自分の事よりも他人の事に時間を取るのは今に始まったことじゃないだろ。」
ランスロット、歌恋の様子に焦れったさを感じてた幹部達……。
あまりにも埒が明かないやり取りをしていたのを我慢しきれずにヨナが行こうとすると……
「今日は折角の歌恋とドライブなのだからな、俺にリードさせてはくれないのか?」
「……っそんな言い方されたら言い返せないじゃないですか……。」
「なら、決まりだな。せっかくの妻との二人きりのドライブなのだからな。」
「はいっ!!」
出かける間際に色々とあったが、結局丸くおさまり、歌恋がランスロットの腕に絡んで2人は仲良く出かけていった。
「なんだかんだ丸く収まったようですね。」
「ったく……、世話焼けるよな~あの2人。」
影でこっそり見ていた幹部達は2人が無事に出かけて行ったのを確認すると、それぞれの持ち場に戻ったのだった。