第17章 ~恋人は先輩パティシエ☆秘密のケーキは甘さ控えめ?伊達政宗
「政宗と歌恋は来月の頭にある例のイベントに参加して来るように。それを踏まえてケーキの原案を出してちょうだい。」
「はい!」
うちのお店のオーナーでもあり、トップパティシエのから指示が出て張り切って返事をし持ち場に戻ろうとしたら・・・
「今年は最高のクリスマスケーキを作るからな…もちろん、今日は前祝いで終わったらたっぷりおまえを味わってやるから。」
そう耳元でまた囁かれてその後は仕事にならなかった・・・
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10月中旬。
今日は例のイベントに二人で参加する日。
ドレスコードは特に指定はないと聞くも・・・
『ちょっとオシャレ目な服で行った方がいいよ!デート楽しんできてね☆』
・・・と陽菜ちゃんから。
日本中のパティシエや業者が集まるのと、様々なリキュールやお酒、もちろん世界中の製菓の材料も見ることが出来るとアドバイス?を受け、私はグレーのシャツで隠しボタンタイプで、袖口には黒のリボンが着いている。下は膝下丈の赤のスカート。
ローヒールの黒のパンプスで歩きやすくてもオシャレに見えるようにと。
「うん。大丈夫・・・だよね・・・」
姿見で自分の姿を見ながら、入念なチェックをする。
自分の恋人と一緒に組める事は嬉しい・・・が、政宗はかなりの人気パティシエ。
お店の中でも人気だが、最近は雑誌でも取り上げられ、イケメン過ぎるパティシエとして特集が組まれる程。
そして、ついこの前も有名な雑誌のモデルのひまりちゃんと写真を撮ってインタビュー記事載って一時有名人になって、お店が政宗目当てで来る人が沢山・・・
それにひまりちゃんが付けてるルージュは人気ですぐ売り切れる位の売れっ子。
お似合いな二人に見える位だったし・・・
一応ひまりちゃんには幼なじみの婚約者がいるとは言ってたけど・・・
そんなことを思いながらマンションのエントランスを出ると・・・