第16章 かぐや姫~家康Ver.
「っ・・・、歌恋・・・」
『はっ、奥・・・深ぃ・・・もぅらめぇ・・・、最後は・・・あぁん・・・らめぇーーーー』
「くっ・・・ダメ・・・そんなに締め付けたら、出る・・・ぅっ・・・」
―歌恋、愛してる。絶対に幸せにするから。
―私も家康を愛してるよ・・・。
チュッー
辛うじて残ってる意識の中でどうにか思いを交わし、その瞬間何か糸がプツンと切れたように家康の欲望からは歌恋の蜜壷の最奥へと欲が放たれ、家康のそれはビクンビクンと中で脈打ち、一滴も零さないように歌恋自身もそれを受け入れようとしていた。
ドピュ、クプ・・・ゴプゴプ・・・
『はぁ・・・熱い・・・家康の・・・』
「っ・・・歌恋の中も熱いよ・・・」
―大好き・・・
歌恋に覆いかぶさるような体勢で欲を放ち、まるで離れるのが惜しむかのように重なったままの二人・・・
絶頂を迎え家康の欲というなの愛を受け入れた歌恋は、遠のく意識の中で再び思いを伝えた。
「っ歌恋・・・俺もだよ。」
(最後にそんなこと言われたら反則だし・・・。)
灯取りから一筋の月明かりが愛し合った二人を照らし、それはまるで月に帰るかぐや姫とそしてそのかぐや姫を愛する帝のよう・・・
「かぐや姫は月に帰るけど、歌恋はずっとそばに居てね・・・」
チュッー
愛を伝えあったその後に意識を失い、すやすやと眠るその愛しい恋人の隣に横になり、軽く口付けをし、目を覚ますまでの僅かな時間、直接は言えない思いを伝えた。
(起きたら覚悟しなよね。こんな状況でお預けくらうんだから・・・)