第16章 かぐや姫~家康Ver.
「ふっ、なんかその帝も歌恋みたい。」
『えっ、帝も?』
「だって、御殿来たばかりの頃しつこく俺と関わろうとして色々してたし。」
『だって、あの頃の家康は・・・』
「あの頃の俺はなに?」
『素っ気ないし、何考えてるかわからないし、何もする事無いし、話しかけようとしても避けてるし・・・どうしていいかわからなかったんだもん!』
「わ、わかった、わかったから・・・」
ふいに本を膝に起き、急に振り向いたと思ったら頬をだんだんと膨らませ、家康にだんだんとせまる歌恋を見て、少しだけ勢いに負けそうになるも、そんな姿スラも可愛く思えてしまい心の中で
(もう、本当に歌恋に夢中だな・・・。)
そう呟きながらも、歌恋の肩に手を置いて体勢を戻すのだった。
「それで、その帝とはどうなるの?」
『えっと・・・ここだ。』
そのまま続きを読み・・・
『ある時かぐや姫はおじいさんとおばあさんに自分の秘密を打ち明けるのでした。
「月の国から来た者」ということと、次の満月には月の国から迎えに来て帰らねばならないということを。』
(本当に歌恋の事みたいだこの話。500年後の世界から来た事やワームホールに巻き込まれたら強制的に戻されるとか・・・)