第15章 【KAGUYAHIME~かぐや姫~】
「どうした。」
「いえ・・・、このお話の続きが無いんです。」
「本当か?」
「はい。」
ランスロットがソファーから腰をあげ、アリスの隣へと行き、本を見ると、最後の数ページ部分が綺麗に無くなっていたのだった。
「少し古い本だからな・・・どこかで消失したのだろう・・・」
ところで、この話の終わりは知っているのか?」
「はい・・・一応読んだことはあるので。でも・・・」
「でもなんだ?」
「この物語、私が知っているお話と少し違うところがあるんです。」
戸惑いながらも自分の知っている続きを伝えると、ランスロットがふと・・・
「そうか・・・、ならばこの話の続きはこうだな。」
歌恋の肩に手を起き、悪戯ぽい笑を浮かべるとランスロットが話の続きを話し始めた。
「帝はかぐや姫を抱きしめ、月の迎えの者にこう言ったのだ。」
―かぐや姫は渡さない。私の妻として迎え幸せに暮らすのだ―
「月の者は帝のその言葉を聞き、かぐや姫を連れて帰るのを止め、帝とかぐや姫は愛し合い、幸せに暮らしたとな。」
「ランスロット様・・・///」
ランスロットを見つめるアリスの顔は赤くなり、瞳は揺れ言葉が出てこなかった。
「どうだ、この話は。」
「とっても・・・、素敵なお話ですね・・・//」
「まるで・・・」
「まるで・・・なんだ?」
一瞬恥ずかしくなり俯くも、アリスはランスロットの耳元で
『まるで私とランスロット様見たいで・・・、でもその方がいいです///』