第14章 秀吉birthday*世話焼きは世話が焼ける?
歌恋がお見合いする事はもちろん政宗の耳にも入っており、予定より早く切り上げ安土に戻る事にした政宗と秀吉。
秀吉はその事は知らないわけで・・・
「今戻った。」
「お帰りなさいませ、秀吉様。」
「なぁ、三成、歌恋どこにいるか知ってるか?」
戻るなる早々に安土城に行くも歌恋の姿はなく・・・、もちろん秀吉の御殿にも居ない・・・。
「歌恋様でしたら、信長様の命令で大名のご子息とのお見合いしてます。」
穏やかな口調の三成とは反対に一気に血の気が引き、一体何が起きたのか一瞬理解に苦しんだが・・・
「それ本当か?!」
三成の襟を掴み激しく揺らしながら三成に問い詰め・・・
「秀吉様・・・ぐ、くる・・・ぐるぢいでず・・・」
「あ、あぁ悪い。」
「歌恋様と光秀様、付き添い人として家康様が一緒に行かれてます。光秀様と繋がりのある大名のご子息だそうです。」
三成から手を離し、理由を聞きいてもたっても居られずに安土城天主へ向かう。
信長様は何故・・・?俺と恋仲だと知っていてお見合いを受けたんだ?!まさか歌恋に愛想つかされたのか・・・?!
いや、それはいくら何でも無いだろう・・・。
でも、ちょっと待て…。あそこまで拗れたのは初めてだからな・・・、本当に俺のことを嫌いになったのか・・・?
遠征先で文を書いたが返事は無かったから本気で嫌われたか・・・?
1人天主に向かう間色々と良くないことが頭に浮かび、焦る気持ちが抑えられず、少し前に来たその言い出した本人の元へと行く。
ーとにかく、信長様に理由を聞いて、歌恋に話をさせてもらおう。ー
それだけは言わなければと強く決心して主に声を掛けた。