第14章 秀吉birthday*世話焼きは世話が焼ける?
翌日、天主へ行くと信長からトンデモナイ事を聞かされた。
「えっ・・・?私がお見合い?」
「日にちは明後日、城下にあるその者の屋敷で行う。」
「なんでそもそも私が・・・?」
目をぱちくりさせて、開いた口が塞がらない状態で話を聞いていると・・・
「お前とぜひお見合いをしたいと申し込みに来るものは数多くいるからな。」
「えっ光秀さん?!いつから居たんですか!?」
「くく、お前が来る前からここにいたが?気づかなかったか?!」
「はい・・・」
信長から聞かされたのはとある大名の息子とのお見合い話。
前から何度も『是非ともお話をしてみたい。』と文を寄越していた。
もちろんそれは秀吉がきちんと断りを入れていたが、今回何故かそれが実現することに・・・。
「でも、私安土城預かりの姫と言うことになってますけど、姫らしく出来るかどうか・・・」
「それは問題無い。光秀が一緒に行く。歌恋はそこにいれば良い。」
完全に面白がってる信長と光秀をよそに、歌恋は姫らしく出来るかどうか、失礼のない対応が出来るかどうか・・・それが不安で仕方なかった。
「明後日、午の刻から行う。お前は朝餉の後に支度をしてまっておけ。よいな。」
(これって拒否権無し・・・だよね。)
「はぃ・・・。」
うなだれながらも一言だけ返事をし、天主をドボドボと後にした。