第14章 秀吉birthday*世話焼きは世話が焼ける?
天主に行く前。鏡で自分の顔を見ると早朝の時よりはひいたものの、やはり腫れぼったい目に『泣きはらしました』と言わんばかりの酷い顔・・・。
「こんな顔で城下に出たくないな…」
そんな事を思いながら天主へと向かった。
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「失礼しますー」
襖を開けると信長が仕事用の机に向かって何か書いているようだった。
「遅い。」
「すいません・・・」
書き終えると信長が歌恋の方に向いた。
その日は特に聞かれること無く、ひたすら大量の書類整理を任され終わった。
(外に出ること無くて良かった・・・)
内心ホッとし、その日家康から貰った薬を水で溶かし、それを染み込ませた手ぬぐいで眼を覆いそのままいつの間にか眠ってしまった。
その頃秀吉は・・・
「それりゃ秀吉、お前が悪いな。」
「わかっているさ・・・」
ひとしきり話を聞いた政宗が笑いながら話を続けた。
「で、誤解を解こうとして余計にこじらせたのかよ。完全に歌恋に振り回されてんな、はは。」
「笑い事じゃ無いんだぞ。」
困り顔の秀吉とは逆にその事を楽しんでるかのような政宗。
その日二人は夜が明けるまで話をし、秀吉はとりあえず予定より早く仕事を切り上げて安土に戻れるように仕事に精をだした。
(安土城に戻ったらちゃんと話をしないとだな・・・、市でなんか好きなそうな物買って持っていくか・・・。)
秀吉が仕事に精を出している頃・・・