第14章 秀吉birthday*世話焼きは世話が焼ける?
次の日、早朝に政宗と秀吉の部隊は安土城を発ち、勿論その見送りの中に歌恋の姿は無かった…。
「やっぱり来なかったな。」
「仕方ないですよ。あそこまでなったら。」
「家康、ちょっと耳を貸せ。いい事を思いついてな。」
「なんですか・・・?めんどくさい事にあまり関わりたくないんですけど・・・」
光秀が歌恋と秀吉の為に一肌脱ぐことに・・・。そんな事を知らない歌恋は・・・
「はぁー」
朝餉の時間、一口食べる度に盛大なため息が漏れ、流石に信長からも声がかかった。
「歌恋。朝からため息ばかりついて食事がまずくなるだろ。」
「あっ・・・すいません。」
珍しく喧嘩した事は信長の耳にも入っているわけで・・・
「貴様、秀吉と喧嘩したそうだな。朝の見送りもいなかったしな。」
「べ、別に喧嘩したから行かなかったわけじゃ・・・。」
結局、その日見送りに来なかった罰?として、その日からしばらく信長や他の武将の仕事の手伝いをする事を信長から命じられ、否が応でも秀吉との事を揶揄われるかと思うと余計にため息しかでてこなかった。
(だって昨日泣きすぎて目が腫れちゃったからそんな顔で行けるわけないし・・・。)
行きたくても行けなかった事を言えず・・・、泣き腫らした目は多少腫れはひいたがだれが見ても夜泣いた事はバレバレだった。