第13章 秘密のバレンタイン♥️ 家康×現代
歌恋が駆け寄ると同時に家康も車から降り、信長に向かって軽く会釈すると歌恋の元へと向った。
「おはよう!家康!」
「おはよう。鼻赤いけどまさか外で待ってたの・・・?」
歌恋の顔を見るなり鼻が赤くなり、手を握ると冷たく外で待ってた事がすぐに分かるほどだった。
「だって・・・待ちきれなくて・・・。」
「風邪ひくと行けないから、中で待ってていいよって言ったのに・・・。」
歌恋の冷たい手を温めるように家康の手を被せた。
(邪魔者は立ち去るとするか・・・)
二人のやり取りを見ていつの間にか部屋に戻った信長。
その事に気づいたのは車に乗ってからだった。
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しばらく車を走らせると目的地に着いた。
朝早く起きたのと、前日も遅くまで起きてたのか、走り始めてすぐは起きていた歌恋も、いつの間にか眠ってしまい無防備な寝顔を隣りで見ている家康は・・・
「本当に・・・、どこまで無自覚なわけ・・・。」
ため息混じりにつぶやくもその声は歌恋には届かず・・・
念の為と後ろの座席に置いてある歌恋専用の苺模様のブランケットをかけた家康。
「ん・・・いえ・・・やす~ん~」
(全くこれが車の運転中じゃなかったら・・・)
隣で寝言を言う歌恋を横目に、邪念?を振り払うように頭を横に降って車を走らせた。
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「「後で二人でサンドイッチ食べようね!」って言ってのはどこのだれだっけ?」
「だって・・・暖かくて揺れてたら眠くなっちゃって・・・」
中に入るなり家康に寝てしまったことを、揶揄われ、シュンとしていると・・・
「じゃ、今ここで歌恋からキスしてくれたら許してあげる。」
「えっ・・・?ここで・・・」