第13章 秘密のバレンタイン♥️ 家康×現代
コンコンー
「歌恋まだ起きているのか?」
ドア越しに声をかけると、少しして歌恋がそーっとドアを開けた。
「こんな時間まで何をしていたんだ?」
「えーっと・・・、洋服が決まらなくて・・・。」
「全く・・・。早く決めて寝ろ。これは土産だ。」
「お土産?!」
それは東京限定の鞄。とあるブランドが出していて、ネットでもあっという間に売り切れ。どうしても明日のデートで持って行きたかったものだった。
「どうしてこれを?」
「前から欲しがっていただろう。たまたまそこの社長と会うことになってお前にと渡してきた。」
目をぱちくりさせて、驚きを隠せないがすぐに満面の笑で
『ありがとう!お兄様!』と言って信長にお礼を言った。
信長はそれを歌恋に渡すと、『明日は早いんだろ?寝不足ではまたあやつがへそ曲げるぞ。』と言ってそのまま部屋を後にした。
(よし、このバックならコッチの方がいいよね!決まり!)
その後しばらくして部屋の明かりが消えたのを確認すると、信長も自室に戻り残っている仕事を少し片付けてから眠りについた。
(相変わらず反応が飽きないなあいつは。)
あのバックは信長が密かにそこの会社の社長に頼んで取っておいて貰ったものだった。可愛い妹のため、何より嬉しそうにするあの笑顔が信長自身も愛おしいと思っていた。