第13章 秘密のバレンタイン♥️ 家康×現代
家康が歌恋のうちに来る少し前の事。
プルルルル、プルルルル、
「やっぱり出ない。」
急遽明後日も休みが取れることになったのは昼のこと。
この前夜勤を変わってくれたお礼と言って同僚が明後日の休みを変わってくれた。
慌てて大阪にあるテーマパークの近くのホテルに予約が取れるか電話し、なんとかぎりぎりで取れた事を伝えようと思い、仕事終わりに電話をするも何回かけても繋がらず・・・。
仕方なしに家に電話すると長く勤めてるお手伝いさんがキッチンにこもってると教えてくれた。
「はぁ・・・また部屋に置いたままで忘れてるんだろうな・・・。」
ため息を1つすると既読にならない歌恋の携帯に『今から家にいく。』
と一言入れ、車に乗り歌恋の家へ向かった。
(まぁきっとあの場所に行けるって分かったら目を輝かせて喜ぶんだろうから。)
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しばらく車を走らせると歌恋の今に着き車を駐車場に止めると玄関の外で電話に出たお手伝いさんが迎えてくれた。
「お嬢様ならキッチンでおひとりで何かされてるようですよ。」
「分かった。待たせて貰ってもいいですか?キリのいいところでいいから呼んで来てくれると・・・」
「大丈夫ですよ。もうそろそろ起こしになると・・・」
そのお手伝いさんが部屋を後にするとエプロン姿で頬にチョコパウダーを付けた歌恋が入ってきた。
(っ・・・エプロン姿だし・・・、しかも頬になんか付けて子ども見たい…)
心の中では甘い言葉を思いつくも出てくる言葉は素っ気ない言葉・・・。
その分、おでことおでこを付け、手を繋ぎ見つめあって伝えきれない甘い言葉の思いを伝えるのだった。