第11章 明智光秀 現代版~片思い×片思い~社内恋愛は大変⁈
波夢「光秀さんだ!」
光秀さんとは付き合って一年半になる。社内恋愛の為線引きが難しいと言われるが、彼はそんなのお構い無しで愛を伝えてくれる。それが嬉しかったりもする。でも今は仕事中。
だから仕事モードにして置かないと・・・
コンコンー
波夢「失礼します。」
重役のみに与えられる部屋。重役の中で光秀さんは一番シンプルなお部屋。
15畳程の部屋に置かれてるデスクと書類棚と大人一人が寝れる位の大きさのソファーに小さなテーブル。
部屋の奥で書類に目を通し印鑑を押したりと仕事中の光秀。
光秀「来たか。」
波夢「どのような要件ですか?」
朝一から呼ばれる事なんてあんまり無い。
朝一から呼ぶのはたいてい秀吉さん。副社長なのに秘書も付けず、部下の三成さんに任せてることもあるけど、何方かと言えば秀吉さんが執事のように動く事が多い。
光秀さんに呼ばれた時は、デスクを挟んで向かいではなく、隣りに行って要件を伺うのが約束。
理由はいつも教えてくれない・・・。いつか教えてくれるかな?
光秀「信長様が戻られたらこれを渡しておいてくれ。」
波夢「分かりました。また金平糖付きですか?秀吉さんに怒られますよ。」
光秀「構わん。小言は言わせておけばいい。」
波夢「相変わらずですね。」
信長様は金平糖が大好物。でも食べ過ぎは良くないからと秀吉さんがいつもセーブしている。それの隙間を縫って小さな袋に入った金平糖を書類の束と一緒に持っていくのが最近の私の役目。
すれ違う事が多くて、金平糖付きとなると秀吉さんに渡せないかららしい・・・。
それでも私はこの仕事は嬉しい。
だって、好きな人と少しでも多く一緒に居られるから・・・。