第2章 短冊に込めた願い~家康編~
「最近忙しくてなかなか安土にいられなかったのは、歌恋と祝言を挙げるために準備をしていたんだ。」
「えっ・・・」
「戦も当面の間無いし、自分の国に城を建てて迎える為に慌ただしくしてたんだ・・・」
「そうなん、だ・・・」
涙を流し嬉しそうに歌恋は家康を見つめた。
「ありがとう」
そう言ってもう一度家康に抱きついた。
「じゃこのままもう1回ね。」
「えっ…?」
「歌恋が誘ったんだからね!」
「えっ…あっ、んっ…」
そのまま空が白くなるまで愛し合った…
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七夕の3枚目の短冊のお願いはこっそりと見えないところに飾った。
それには「家康との可愛い赤ちゃんが早く授かりますように♡」と現代風の文字で書かれていた。
それから一年後の七夕。
歌恋の腕の中には可愛い女の子の赤ん坊が抱かれていた。
「ふふっ、七夕のお願い叶ったな…」
七夕が終わりしばらくして、祝言をあげ、駿府城に住むようになってから少しして短冊のお願いが叶ったのか、それとも…
二人の愛の結晶ができたのだった♡
「ねぇ、結局去年の七夕のお願い何にしたの?」
駿府城に飾られてる笹を見ながら家康が聞く。
「んとね・・・」
それを聞いた家康は顔を赤くして「そんな事お願いしなくても叶えてあげるのに…」
と耳元で囁き、今宵も家康に愛されたのだった。