第5章 Destiny5
((((普通だ………))))
『…何を期待してたのか知らないけど、普通の船よ?』
巷で噂の謎めいた賞金首、そして道中の戦闘力が計り知れない集団の話
それらを総合して何かすごい秘密があって、すごい船に乗っているんだと想像していたのだろう…
皆の様子が残念だと言わんばかりに落胆している。
『まぁ、何となくわかるけど…この船は移動用みたいなもので、母艦は別にあるわよ。そんなガッカリしなくてもいつか見せてあげるから元気だしなさい?』
そんな皆を見て謎の励ましをするイナギに、少しキラキラした視線を一斉に向けられた。
「マスター?お客さんか〜い?」
船を目前に一喜一憂してなかなか乗ってこない集団に痺れを切らしたのか、甲板から身を乗り出し間延びした話し方でアーヴィンが手をヒラヒラさせながら声を掛けてきた。
『そうよーアーヴィン!ほら、みんな早く乗っちゃってよー?』
いつの間にかローたちの隣から甲板へと乗り移っていたイナギに少々驚きつつもみんな船へと乗り込んだ。
『アーヴィン、紹介するから食堂に皆を呼んできてくれる?』
「りょうか〜い!」
「…お前の仲間はいったい何人いるんだ?」
他の仲間を呼びに行ったアーヴィンを横目にローが口を開いた。
『とりあえず食堂に行きましょう?話はそれからよ』
食堂へ案内し、適当に座ってくれと皆に言うと
程無くあのカフェから戻ってきていたスコールも含めて
アーヴィンが他のメンバーを連れて戻って来た。