第5章 Destiny5
『中心街は比較的安全なのね〜。』
イナギも街へ着き、様子を見つついろんな店を見て回っていた。
この島は先程キスティが言っていた通り、海軍基地が無い。
その為、治安が悪いのかと思い用心していたが
中心街は活気に溢れており比較的安全なようだ。
街から外れた地域にゴロツキ達が居るようで、そちらに行かなければ問題ない。
店を見つつ食事でもしようかと歩いていると
ボフンッ!!!
『いっ!?……たくない…?』
何かにぶつかり思わず目を瞑ったが、ぶつかったにしては痛みは無い。
不思議に思いゆっくり目を開けると、イナギの視界は一瞬にしてオレンジ色に染まった。
「あ、ごめん!!大丈夫?!」
オレンジ色の物体がこちらに向きを変えたようだ。
『………熊?』
「熊ですいません…」
こちらを振り返った物体は熊で、視界を覆ったオレンジは熊が着ているツナギだったようだ。
そして何故か、イナギが呟いた言葉で項垂れてしまってる。
『あら、打たれ弱い。ごめんなさいね、そんなつもりじゃなかったのだけど…』
「あ!オレぶつかったよね?!大丈夫?!」
目の前で肩を落とし項垂れている熊に大丈夫かと心配になり
そっと手を伸ばそうとしたが、突如ガバッと顔を上げ肩を揺すられて逆に心配された。