第3章 Destiny3
皆が探しに駆け出した後、イナギは1人その場に残っていた。
『聞いてたでしょ?あなた達も探してちょうだい』
「「「「「「了解、マスター。」」」」」」
イナギの周りにはいつの間にかローブを纏った数人がおり
海軍のものとは違う敬礼をして、ザッと四方八方へそれぞれ消えていった。
『私はとりあえず…皆の報告を待つか…』
覇気で命令を下した者達の気配を感じつつ、煙草に火をつけ煙を吐き出す。
近くにあった木箱に足を組み腰掛け、報告を待っていると程なくそのうちの1人から知らせを受けた。
「マスター、海岸だ。赤髪もそのうち来ると思うが…」
『わかった、向かう。他の皆は船で待機しておいて…』
「「「了解。」」」
イナギは報告と他のメンバーの返事を聞くと立ち上がり、パチンッと指を鳴らした。するとイナギの周りの景色が一瞬にして変わる。
「マスター。あそこに…」
報告を受けた海岸に着くと、スコールが茂みから姿を現した。
『ありがとう、スコール。』
礼を言いつつスコールの目線の先を見ると、微かに違和感が…
『何か気配がする…』
そう呟いた瞬間、視線の先にある山賊とルフィが乗っている小船近くに海面からザバァァァァッ!と海王類が姿を現した。
『?!…くッ……レビテト!!』
そう唱えてルフィの元へ急いで向かう。
既に山賊は海王類の餌食になり、ルフィがその衝撃で海に投げ出されてしまったようだ。
危ない!とイナギが助けに行こうとするより早くシャンクスの姿が見えた…
「失せろ…」
海王類はシャンクスに睨まれ、怯むと海に消えていった。
『2人とも!無事?!』
彼らの元へ辿り着いたが、無事な訳ない…
海面を染める赤…
泣きじゃくるルフィ…
「イナギ、一緒に探してくれてありがとな!ルフィは無事だ!」
ニカッと笑った顔が少し青い…
こんなに出血しててよく笑えるわ…全く…