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太宰さんのおねぇちゃん【文豪ストレイドッグス】

第1章 さようなら、マフィア


「だから、織田作、ね?

助けさせて、お願い、ね?」

縋るように云うと織田作が動いた。


「っ!?」


突然織田作にキスをされる。

えっなにこの状況!?

「お、織田作っ!?」

思わず慌てる、慌てるだろそりゃ。

「……すまない。」

「えっあの、どしたの……?」

「いや……気にしないでくれ……。」

「いや、気にするよ!そりゃあ!」

ツッコミを入れていくと織田作は笑った。


「元気は出たか?」


「っ!」

そんなことの為にキスをしてくれたの?

やっぱり織田作はかっこよすぎる。


「うん、出た。

でももっとでるやり方知ってる」

ニヤッと悪戯っぽい表情を浮かべて云う。

「なんだ?」

首を傾げて云う織田作は何処かかわいい。

織田作の耳元に顔を近づけて望みを云った。

目を見開きながらも織田作は望みを叶えてくれた。














目が覚め、隣ですうすうと寝息をたてている奴の顔を見る。

本当に幸せそうな表情で寝ている。

真逆、あんなところでこんな願いをされるとは……。

「はぁ。」

意識していなくてもため息が自然と出る。

本人の願いとはいえ組織の長を、20にも満たない少女を抱いてしまった。

太宰にばれたら殺される、絶対。

「はぁ。」

「織田作?」

ぎょっとしてその方向を見ると

先程まで寝息をたてていた彼女が目を開けている。

「起きてたのか……。」

「私とヤるのやっぱやだった?」

「……そういう訳じゃない。」

「……御免ね?」

「お前のせいではない、多分。」

そういって頭を撫でてしまう俺を殴りたい。

「お前みたいな少女がいる場所ではないな、ここは。

今度は“表“側へ行ってみたらどうだ?」

駄目元で提案してみる。


「え?嫌だよ?」


「……だと思った。」

「“表“側で私がまともに生きていられるとは思わない。」

「……同感だ。」

「分かってるのになんで聞いたの?」

本当に分からない表情をしていたから思わず視線を外した。

「なぁ。

俺はお前の願いを聞いただろう?

だから……俺の願いも叶えてくれないか?」

その時、彼女の表情が変わった。

「…………やだ。」

「まだ何も云ってないだろう。」

「云わなくてもわかるよ。」

「。頼むよ。」
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