第2章 オーマイリルおでん
そんなアホな日常より、30分後...。
「なーにが就活だ!なーにがツッコミだ!おそ松さん2期おめでとう!いいね!だ!2期がやる事なんて初めからわかってただろうが!一年以上も松ファンを踊らせやがって!けつ毛燃やすぞスタッフ!」
ほろ酔いどころではないチョロ松が、とんでもない暴言を吐いていた。スタッフの皆様方本当にありがとうございます。それに敬意を評して...
「敬礼!」
絶妙なタイミングでピシリと敬礼をする十四松は、本当は空気の1番読める子ではないかと密かに思えてならない。
「もー、文句ばっかり言わないのー!ファンってのはさ、いつまでも待ち続け、恋焦がれてくれるもんよ?お前もレイカの事そうでしょ?」
「レイカじゃねぇし!ニャーちゃん!橋本ニャーちゃん!」
「愛してるぞ!スタッフ!」
もはや橋本ニャーのニャの字も入ってないが、つまりはそういう事である。
ほろ酔い気分の5人に対し、この物語の主人公のはずのカラ松の存在が薄い。薄すぎる。
例えるならそれは、空に溶けているような。そんな感じだ。
「チビ太ーおかんじょー」
ふにゃあっとお酒に酔いつつも、おそ松が現実へ全員を突き落とす。
「それじゃぁ、おそ松兄さん!ごちそうさま!」
清々しい笑顔をむけるは、トド松。
少々頬は赤いが、結構いける口の彼は早速長男に勘定を押し付ける。
「えー!いや、ここはチョロちゃんでしょ?ねー?チョロ松?」
流石は松野家長男、そのゲスさは折り紙付きだ。
好物の梅酒でほろ酔いではなく、暴言酔いのチョロ松に勘定を擦り付ける。
「はぁ?意味わかんない!ここは十四松でしょー!いっっちばん飲み食いしてんじゃん!」
暴言酔いはしているが、お金の事となると真っ当な意見を述べるあたりがどうしようもない。
だが、真っ当な意見が真っ当でない十四松に通じるというのだろうか?