第3章 小さな手のひらに大きな愛を (西谷 夕 ・特別番外編)
「大地さん・・・アザッス!!」
澤「練習遅れる説教やらは、戻って来てからだ・・・西谷、俺はお前を・・・信じてるぞ」
僅かな笑みを浮かべた大地さんに、オレは思いっきり頭を下げた。
「・・・行ってきます!!!」
そう叫んで、オレは地図を片手に体育館を飛び出した。
拗ねてんのも、バカなのも、どうしようもねぇのも・・・全部オレだ!
いつまでもウジウジしてんのはオレらしくねぇ!
オレはアイツに、紡に伝えなきゃいけない事があるんだ!
降り出した雨に濡れることも構わず、オレは走り続けた。