第12章 カッコイイって、難しい。 ( 山口 忠 )
だけど、ちゃんと誘えたし・・・お礼くらい言っとこ。
叔母さんにLINEしようとスマホを開く。
“ 遊園地、誘ったらオッケーだって!明日行ってくるね!ありがとう叔母さん!! ”
“ おめでとう忠!これでやっと彼女いない歴から卒業ね! ”
返信早い・・・ってか、うるさいよ。
“ 彼女になるわけじゃないから!一緒に出掛けるだけだから! ”
“ デートするんでしょ?彼女にしちゃいなよ? ”
“ あ~もぅ!うるさい ”
何でそんなに彼女作れとか言うんだよ。
そんな簡単に作れるなら、オレだってとっくに出来てるってば!
“ 先に言っとくけど、がっついたりしたらダメだからね? ”
“ 何がだよ! ”
“ 最初が肝心よ!だから、最初はそっと手を繋ぐところから始めること! で、観覧車乗ったらキスよキス!わかった?! ”
“ バッカじゃないの!! 今からお風呂入るから!じゃあね! ”
“ 忠、一緒にはいる? ”
“ 入るわけないでしょ!! ”
・・・なんか今ので疲れが増した。
お風呂・・・入ろう。
あ、待ち合わせの時間・・・何時にしよう。
明日の事でワクワクしながらお風呂に入り、ご飯を待つ間に遊園地の開園時間とか、なんかいろいろ調べて城戸さんに待ち合わせ時間を連絡した。
母「忠、明日は部活何時?お弁当は?」
「明日は部活休み。だけど、オレ出掛けるから朝は起きる」
母「出掛けるって、どこに?」
「叔母さんが遊園地のチケットくれたから行って来る」
夕飯を食べながら、いつもの様に明日の予定を確認され、部活はないし、出掛けるからって事を話すと、お母さんは・・・さすが叔母さんと姉妹であるだけに根掘り葉掘りと追求された。
母「女の子と?・・・2人で?!えっ~?!」
お母さん、驚き過ぎ。
母「だ、誰と?!お母さんの知ってる子?!可愛い?!・・・もしかして彼女?!」
「別に誰だっていいじゃん!それに彼女じゃないし!」
母「可愛い?!ねぇ、忠!可愛い子?!」
何でそこに拘る?
「かわいいかどうかって言われたら・・・」
母「うんうん!」
「超絶カワイイ・・・と、思う」
昨日見た城戸さんの私服姿を思い浮かべ、率直な感想を言ってみる。