第6章 王様ゲーム (2017.8.19 特別番外編)
妙に冷静に大地さんがツッコミを入れ、みんなで笑った。
田「じゃ、次やろうぜ!」
回収された棒クジをまとめ、田中先輩が順番にみんなに引かせて行った。
私と武田先生は、最初の該当者と言うことで一番先に引いたけど・・・それって、さっきと変わらない気もする。
田「ふ、ふふふふふっ・・・遂にオレの時代が来た!!!」
西「龍・・・まさかお前」
田「オレが王様だぁぁぁ!!」
高々と王様と書かれた棒を掲げ、田中先輩がおかしなポーズを取る。
それと同時に周りのみんなが微妙な顔でため息をついた。
旭「た、田中?あくまでゲームとして許される範囲のやつだけだぞ?わかってるよな?」
東峰先輩の言葉に、田中先輩は胸を張り分かってますよ!と答える。
田「さっきとは志向を変えて・・・キャバ嬢ごっこだ!人数は3人・・・2番!9番!11番!客は11番だ!!」
西「マジか・・・オレ11番だ・・・」
清「・・・あ、私9番」
その瞬間、西谷先輩が嬉し涙を浮かべながら叫び、田中先輩が打ちひしがれた。
西「王様ゲームの神様!!ありがとうございます!!!」
田「なぜだ・・・なぜ今オレは王様なんだ・・・」
ご愁傷さまというか、なんと言うか・・・
月「で、もう1人はダレです?あ、ちなみに僕7番ですから」
それぞれが棒クジを確認し、自分は違うと口にしていく。
私も同じ様に棒クジを確認しようと番号を見て・・・
隣に座っている大地さんに倒れかかった・・・
澤「城戸さん?!どうした?!」
驚いて声を出す大地さんに、ゆらりと棒クジを見せる。
澤「・・・が、がんばれ」
ポンと肩を叩かれ、更に絶望感に沈む。
なんでまた、私が・・・
『キャバ嬢ごっこって言われても、どういうのか分からないのに・・・』
武「行ったことはないのでハッキリとは言えませんが、食事を食べさせてあげたりとか、要は接客すればいいのでは?お客さんが好みの女性を指名して接客して貰うようですから」
清「なるほど・・・分かりました。じゃ、やりましょ」
清水先輩、腹括るの早い・・・もう西谷先輩の隣に座ってるし。
はぁぁぁ・・・と長めのため息を吐き、私も西谷先輩を挟んだ隣に座り直した。
清「いらっしゃいませ。お客様、当店は初めてのご来店ですね?」