第6章 王様ゲーム (2017.8.19 特別番外編)
日「あ、おれ王様だ!やったァ!おれ王様!!」
日向君が王様で、ある意味・・・良かった。
って、思ったのに。
日「じゃあ、行くぞ!えっと・・・3番の人の着てる服を・・・8番の人が着る!」
日向君?!
なんてとんでもない命令出すの?!
みんなが日向君が言った番号を、誰だ誰だとざわつき始めた。
武「あ、僕が3番です・・・なので、8番の人に服を貸せばいいと言う事でしょうか・・・」
簡単にそう言っても、8番って・・・私、なんですけど・・・
この場合って、私が武田先生の服を・・・だよね?
西「お~い!8番誰だよ、8番!」
なかなか名乗りをあげない8番の持ち主に向けて、西谷先輩が声をあげる。
『あの・・・8番、私です・・・』
「「えぇっ~?!」」
その場にいる全員が、驚きのあまり大きな声を出した。
武「さすがに女の子に僕の服を着せるって言うのはかわいそうな感じがします・・・なので、う、上着だけにしましょうか」
た、助かります武田先生・・・
西「何言ってんだよ先生。このゲームは王様の言うことは絶対だぜ?・・・って事で、紡は先生のシャツやらネクタイやらを着る!下は勘弁してやる!それがせめてものオレの優しさだ」
『待って下さい!王様は日向君なんじゃ?』
日「え?おれもそれでいいけど?」
・・・終わった。
救いのひと言を期待した私が悪かった・・・
なぜか山口君のジャージの上着を渡された武田先生がその場でシャツなどなどなどを脱ぎ、脱ぎたてホヤホヤの物が私に手渡された。
先生がワイシャツの下にTシャツ着る人で良かった・・・
『とりあえず、着替えてきます・・・』
渡された物を持ち、女子トイレに行って着替えを済ました・・・けど?
ん?
んんん?
あ、あれ?!
ネクタイって、どうやって結べばいいの?
桜太にぃが仕事行く時にシュルシュルってやってるのは何度も見てるけど・・・
何度やっても上手く結べず・・・
桜太にぃに・・・は聞けないしなぁ。
そもそも部員の誰かにって言っても、烏野は学ランだし・・・
あっ!!
青城の誰かにこっそり聞けば・・・
いやいやいや、き、聞けるわけないよ!!
岩泉先輩には何してんだよ!って言われそうだし!
及川先輩なんて、興味津々で居場所とか聞かれそう・・・