第7章 #4~I need surprises in my life
「主!探したよ、夕餉が……って鶴さん!?」
「おお!光坊じゃねえか!」
へ?なに?知り合い???
「ところで…主を引っ張り合って、何の遊びだい?」
「いやぁなに、ここに来て初めて顕現したのが俺だって言うからくt」
「燭台切の旦那!夕餉がどうしたって?」
言わせねえよとばかりに会話に割り込む薬研くん。
「あぁ、ごめんごめん、夕餉の準備が出来たから執務室へ呼びに行ったんだけど誰もいなかったからね」
「あぁ、悪ぃ、今終わったところだ」
「鶴さんがこんな早くに来てくれるなんて嬉しいよ!」
燭台切さんが鶴丸さんに近付いて手を差し出した、まあ断る理由も無いだろう、それに顔見知りなら再会できて嬉しいはず。しっかりと握手が交わされた。
「おう、これからよろしく頼むぞ、光坊!」
鶴丸さんが離れた隙に薬研くんは自分の元へわたしを引き寄せた。鶴丸さんも特に気にする様子はなく、燭台切さんと盛り上がっていた。
「大将、何もされてねえか?」
「うん、ギリギリ…何とか…」
「焦ったぜ、俺っちも鍛刀した事すっかり忘れてたからな」
ポンと頭に薬研くんの手が乗る。
「以後気を付けるから、大将も俺が近侍の時は俺から離れるんじゃねえぞ?」
あ、死んだ。キュン死。
今心臓に矢が百万本位刺さったよ…!
あれ、薬研くんって短刀だったよね?
なんだろうこのお兄ちゃん感覚…!
「さ、主も準備が出来たら広間においで?」
はい、とだけ返事をすると燭台切さんは鶴丸さんに広間に行くよう促した。
「今日は宴か?」
「そうだよ、主の歓迎会」
「おお!そいつは良いな!」
「鶴さんの歓迎会もしなくちゃね」
仲良さそうに話しながら鍛刀部屋を出ていった二人。
再び静けさが戻る。
「執務室に一度戻ろうか」
「そうだな、書類も散らかしっ放しだ」
「…大将」
部屋を出ようとすると、薬研くんに呼び止められる。
「ん?」
「…本当に何もされてねえな?」
なんだろう、めちゃくちゃ可愛い。大抵の事は動じない彼だと思っていたけど、今目の前にいる彼は頬を赤くしてちょっと拗ねたような表情を見せている。
「されてない、安心して?」
またさっきみたいにギュッと抱き締めたりなんかして大変なことになるのは避けなければ…
この本丸、大丈夫かなあ…
