第6章 #3~Greeting to everyone
「あっ」
あっさりと離れていってしまったのでちょっと寂しくなったことは内緒。そんなわたしをよそに目の前では誰が隣に座るか、でもめている者が何人かいた。
自分が案内された席はテーブルの端で、隣は一人しか座れない。
加州「俺が座るの!」
安定「僕だって座りたい!」
今剣「あるじさまのとなりがいいですー!」
乱「ボクだって隣がいい!」
そこまで主に興味が無いのか単にお腹が空いているのか、何人かはさっさと席に座り、朝餉が配られるのを待っていた。
「この長谷部が隣に座らずして誰が座ると?」
「初期刀は俺、加州清光だよ!?」
「埒があかんのう、そうじゃ、おんしが決めてはどうやろ?」
「わたしですか!?」
「おんしが決めたなら誰も文句は言わんやろ?」
「そうですかね…」
ニッと笑いかけてくれた陸奥守、チラッと覗いた八重歯が可愛かった。
隣に座りたい勢が目をキラキラさせて期待の眼差しを向けてくる、めちゃくちゃプレッシャーだし美しい顔に見つめられる耐性出来てないから直視できません…
「決められんならわしが座ってm」
全員「陸奥守!!!」
総ツッコミを食らい、すまんすまん、と笑っていたが割と目がマジだったのを俺は見逃していなかった。
全く、同じ初期刀として油断も隙も無い…
「主が決めたなら俺はワガママ言わないよ?」
「清光、それプレッシャーかけてるから」
安定が秒単位でツッコミ。
決められないまま気付いた時には朝餉が皆の前に揃っていた。
「おなかすいたから、ぼくはもどりまーす、あとでいっしょにあそんでくださいねー!」
「ボクも戻るー、後でね、あるじさんっ」
短刀達が一番大人なのでは?
「大将、隣座るぞ」
ごく自然に隣の席が埋まった瞬間だった。
安定「あっ」
加州「えっ」
長谷部「薬研…!」
陸奥守「こりゃあやられたのう」
薬研くんは最初頭にハテナを浮かべていたが、何となく察した様子。
「なんか…すまん…」
燭「さ、みんな揃ったようだね」
歌仙「それじゃあ今日は主にいただきます、を言ってもらおうかな」
「わたし!?」
全刀剣男士の視線が集まる。
は、恥ずかしい…!
「さ、大将、みんな待ってるぜ?」
「…うん、分かった」
その場で立ち上がり、手を合わせる。
「それじゃあ、みんな!手を合わせて!」
『いただきます!』
