第5章 #2〜Strange common life
「ういー、戻り戻りー」
「疲れたあ」
資材をドサっと倉庫にしまってドタドタと廊下を抜ける一行。
「お、遠征部隊が帰ってきたな」
「え」
遠征…今帰ってきたって事は8時間くらいのやつだよね…!加州くんとか出してたような…!
え、てことは?この格好で対面するってこと!?
右往左往するも自分の部屋着は行方不明。
鏡にコンパクトをかざしても何も起こらない。
ヤバい、ヤバい、本格的にヤバい。
そうしてるうちにこんのすけが廊下に飛び出して行った。
「皆さん!主様がいらっしゃいましたよ!」
ノオオオオオオオオオオ!!!
何を思ったか咄嗟に大きな姿見の背後に隠れた。
この格好が晒されるのも時間の問題なのだが、取り敢えず今は悪あがきでもこの格好を隠したかったのだ。
「主が!?ホントなのこんのすけ!!!」
「あっ、清光っ!」
「あぁぁああるじぃぃいいぃぃぃぃ」
今の清光の機動は長谷部並みで追いつけるはずもなく
「大将、隠れても無駄だぜ?」
「あぁぁあ…どうしよう…こんな格好見せられないよ…」
「悪くねえと思うけどなあ…」
やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ
こんな格好絶対見られたくない…!
「主っっっ!俺っ!加州清光!!!」
スパーン!と勢いよく襖が開けられ加州くんが飛び込んできた。
「お、加州の旦那、おかえり」
「主っ!主が来てるって!?どこ!どこ!?」
薬研が姿見をチラッと見る。
隠れきれていない巫女装束。
偵察が苦手な俺でもすぐに気付けた。
「主!俺ずっと会いたかったんだから!!!!!」
姿見を放り投げる勢いでどかされ、そのままの勢いで大将は加州の旦那に抱き着かれた。
「う、ぐ、苦し…きよ、みt」
「清光!お前なあ!」
またもスパーン!と勢いよく襖が開けられた。
よく壊れねえな、って俺っちは思ったけど声には出さなかった。
「主が潰れちゃうでしょ、今すぐ離れて清光っ…!」
頑として離れない加州の旦那を剥がす大和守の旦那。
「やだーっ!主とくっついてたい!」
「ワガママ言わないでよ、主が困ってるじゃん」
「だいたい安定が主に会ったら甘えよう、って言うから」
「そうは言ったけどお前はやり過ぎなんだよ」
またいつもの言い争い。
その隙にそーっとその場から離れようとする大将…
『ちょっと、どこ行くのっ!?』
