第5章 #2〜Strange common life
「ん、お願いします」
手を彼の方に伸ばしたんだけど掴んでくれる様子が無い。
「…どうしたの?」
「あ、いや…」
ちょっと恥ずかしそうに視線を逸らす彼に疑問を覚えた。
どうやら立たせてくれなさそうなので自分で立った。
「わたしに何か付いてt」
「いや、そういう訳じゃないんだ、決して」
若干食い気味に否定する彼。
じゃあ何だと言うのだ。
「何て言うかだな…大将…その……格好はちょっと…」
格好?
ぱんつがギリ見えない短パンはナマ足100%
ちょっと透け素材のTシャツ(もちろん下着は付けてます
「!!!!!」
「へ、へ、部屋着なんだから、仕方ないでしょ!?」
思わず胸を隠しながらしゃがんでしまった。
そうだよ、あんな時間に来られたら部屋着に決まってるじゃあないか!!!
「…あの、とりあえず着替えさせてください」
このままではきっと彼も目のやり場に困るであろうからここは自分から提案する事にした。
「お任せ下さい!それならこちらを!」
こんのすけがどこからともなく出してきたコンパクトミラー
なんだこりゃ、魔法少女の変身アイテムの様だけど…
わたしは手に取ってまじまじと眺める。
「こちらを先程の入口にかざせば審神者装束をまとってこちらに入って来られますよ!」
本当に変身アイテムだった。
「…ちなみにその審神者装束と言うのは」
「巫女装束でs」
「お返しいたします」
何が悲しくてアラサーで巫女服を着なければならないんだ、浴衣や着物ならまだしも巫女服て。
「ええっ!?一応正装なので持っておいて頂かないと困るんです!」
「ヤだよ!年齢考えてよ!!」
「大将、俺っち達からしたら全然若いぜ」
いや、刀剣基準に物事を言われては何も言い返せませんが。
「たまにで構わないんです、お願いします…!」
「俺っちも大将の巫女服見たいぜ」
おい、おいそこの短刀。
さっき部屋着で恥ずかしそうにしてたのは誰だ。
畏まった場だけ着れば良い、とこんのすけに必死に説得され、取り敢えず試着することにした。
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