第6章 獄寺隼人
「10代目!!あなたについていきます!!なんなりと申しつけてください!!」
「はぁ??!」
驚くツナ。私も隼人の変わりように驚きを隠せない。
「負けた奴が勝った奴の下につくのがファミリーの掟だ」
「え"え"!??」
「オレは最初から10代目ボスになろうなんて大それたこと考えていません。ただ10代目がオレと同い年の日本人だと知って、どーしても実力を試したかったんです......」
ツナはリボーンの言葉に驚く。しかし隼人が話始めると静かに耳をすませた。
「でもあなたはオレの想像を越えていた!オレのために身を挺してくれたあなたに、オレの命預けます!」
「そんなっ困るって命とか...ふ、普通にクラスメイトでいいんじゃないかな?」
「そーはいきません!」
焦るツナだが、隼人は譲らない。
「(こ...怖くて言い返せない。つーか何なのこの状況って...)」
ツナはなんとも言えない顔で隼人を見ている。
「獄寺が部下になったのはおまえの力だぞ。よくやったな、ツナ」
「な、何言ってんだよ!」
ニッと笑うリボーンに、困っているツナ。
「って...優美!!い、今の話聞いてた?!」
突然ツナが私に向かって、叫ぶ。突然どうしたのか不思議に思ったが答える。
『うん、聞いてたよ?』
「え!え...えーと、その...」
なにやら誤魔化そうとしているツナに私は首を傾げた。
『どうしたの?』
「優美、おまえ言ってないだろ」
私の問いに答えてくれたのは、リボーンだった。
『忘れてた!ツナ、私ボンゴレのこと知ってるから隠そうとしなくても大丈夫だよ?』
「え"!知ってるの!!」
頷いた私に、ツナは目が飛び出そうなほどびっくりしている。ツナが私に何かを聞こうとしたとき、誰かの声が聞こえてきた。
「ありゃりゃ、サボっちゃってるよ、こいつら」
そちらを見ると3年の不良たちがいた。
「こりゃお仕置きが必要だな」
「サボっていいのは3年からだぜ〜」
ゲラゲラ笑って不良たちはそう言った。それを見て立ち上がったのは隼人だ。
「オレに任せてください。消してやら―――」
隼人の手にはダイナマイトがある。
「ちょっ、待ってよ獄寺君!ダイナマイトはだめだって!!」
焦りながら止めるツナ。なにはともあれツナが初めてのファミリーをゲットした。