第5章 道場
『んんーん!ツナ大丈夫かな〜』
翌日、朝起きた私は心配していた。あんなことがあってツナは大丈夫なのかと。とりあえず支度して学校に行き、席につくとすぐに隣の結愛が私に声をかけてきた。
「おはよう、優美」
『おはよ、結愛』
「ねぇ、知ってる!?沢田の話!」
ずいっとこちらに迫る結愛に私は首を傾げる。
『...ツナ?』
「昨日、パンツで京子ちゃんに告白したみたいよ?!」
『え?!なんで知ってるの?』
私は続けられた言葉になにかを出しそうになった。
「持田センパイが言いふらしてたよ?なんか勝負するっぽいよ」
勝負と聞いて思い出すのは昨日の持田センパイの言葉。確か、成敗するとかなんとか言ってたっけ。そこにガラっと扉が開いて入ってきたのはツナだった。
「パンツ男のお出ましだー!」
「ヘンターイ!」
「電撃告白!」
「持田センパイに聞いたぞーっ」
「めいいっぱい拒絶されたんだってなーー」
クラスのみんながツナを冷やかす。それにツナは絶望的な表情をした。
「(ばっ、ばれてる〜〜〜〜〜!!!)」
そこからはあれよあれよという間に、ツナはどこかに連れていかれてしまった。
「持田センパイ、昨日京子がうけた侮辱をはらすため勝負するんだって」
「えっ?」
京子の親友の花が言った言葉に驚いた様子の京子。
「'京子を泣かせたやつは許さん'だって」
「そんな...持田センパイとは委員会が同じだけなんだって」
京子は焦って否定する。しかし
「まーまーそう固いこと言わない」
「男には男の世界があるのよーっ」
「見に行こーー」
京子は花に背中を押されて、行ってしまった。
「優美、行かないの?」
『ごめん、結愛!すぐに追い付くから先に行ってて?』
私は悩んでから結愛にそう言ってから走り出す。しばらくして片足を縄で吊り上げられて逆さまになっているツナとリボーンを見つけた。
『ツナ!』
「優美?!」
ツナはとても驚いている。
『私、ツナなら出来ると思う!その...昨日は何があったのかわからないけど、ツナは大丈夫!だから頑張ってね!えっと...それだけ!』
私は恥ずかしくなってしまい、言い捨てて走って道場に向かった。道場につくと結愛が見えたため、空けていてくれた結愛の隣にたった。