第4章 死ぬ気弾
しかしそれを言われた京子はというと
「キャアアア」
『ちょ、京子!』
悲鳴をあげて逃げ出してしまう。片手に私の手を握りしめて。それを見た持田先輩はツナを殴り付けてこっちを追ってくる。ツナはというと正気に戻っていた。
「(なんてこった、告白しちまったー!これじゃあ変態じゃねぇーか!!!)」
「死ぬ気タイムは5分間だ。5分経つと正気にもどる」
頭を押さえて青ざめているツナのもとにリボーンが来てそう言った。
「?!...ふんっ」
ツナは突然鼻がムズムズしだし、片手で片方の穴を押さえて勢いよく息を出すとそこからは弾が出てくる。
「た...弾だ!!やっぱ頭撃ちぬかれてたのかよ」
「あぁ。この弾は死ぬ気弾。これで脳天を撃たれた者は、一回死んでから死ぬ気になって生き返る」
「え?」
「死ぬ気になる内容は死んだときに後悔したことだ」
弾を見せて説明をするリボーン。ツナには気になったことがあった。
「こ...後悔してなかったら、どうなってたんだよ...」
「ん?オレは殺し屋だぞ」
「死んでたのーーー??!」
プーイとそっぽを向いて答えるリボーンに、目を飛び出さんばかりに驚くツナ。そしてそこでやっと気づく、自分がパンツ一丁でいたことを。
「どーしてくれんだよ!もう街歩けないよ!それに笹川京子にあわす顔もない。告白する気なんてサラサラなかったのに〜!」
「告白したくてもできなかっただけだろ?」
「う...うるさい。それに優美も笹川京子に引っ張られて帰っちゃったよ!どうすればいいんだよ〜」
「大丈夫だろ」
「適当なこと言うな!」
怒ったツナはぶにーーっとリボーンの頬を引っ張る。しかしすぐにバキっとお返しがとんできた。
「オレ、そろそろ寝る」
「いって〜〜っ。バイクにひかれても平気だったのに」
ダウンしているツナ。それにリボーンが答えを返す。
「あん時は死ぬ気だったからな。死ぬ気っていうのは、体中の安全装置をとっぱらった状態なんだ。だからギリギリまで命をけずるかわりに、すごい力を発揮することができるんだぞ」
「あれは潜在能力だったのか」
ポンっと手を打ったツナだったが、すぐに言い返す。
「なんて素直に納得できるかよ!!だいたい'死ぬ気弾'なんて聞いたことないし」
「死ぬ気弾はボンゴレファミリーに伝わる秘弾だ」